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良き習慣

「酒のまず、タバコすわずのヤソ教(キリスト教のことを昔はこう言った)はアーメンどうな(面倒くさいことばいじり)宗旨なりけり」と狂歌にあるが、「酒のまず、タバコすわずのヤソ教は、胸ハレルヤ、の宗旨なりけり」と応答して来た。

このような流れをピューリタンの特色として受け止めて来た私たちは大きな祝福を得て来た。

そして、このような姿勢にプラスして「日曜礼拝厳守」「什一献金励行」等は、かたい律法のようにみえるが、知らずの内に大いなる力となっている。特に生まれたばかりのクリスチャンにとっては「良き習慣は第二の天性なり」といわれるが、先輩に見習って、その信仰生活を堅固たるものにされている人が多くいることは、すばらしいことである。

世界中の映画館で上映された「炎のランナー」は、その祝福を充分に教えてくれる。レンタルビデオで是非ご覧ください。先日、この本を読んであらたに恵まれた。(二見書房)

主人公のエリック・リデルは、熱心なクリスチャン。イギリスを代表して、第八回パリ・オリンピックの百メートルに出場する予定であった。

ところが予選の日が、日曜日にあたったので、礼拝を重んじ、オリンピック不参加を申し出た。ビックリした関係者は、皇太子にも頼んで説得したが、ガンとして日曜礼拝を守った。

それを知った四百メートルの選手が、私はもうメダルをとったので、これをエリックにゆずりたいと申し出た。エリックは喜んで走った。何と、専門外の競技なのに、優勝してしまった。

彼は後日、宣教師として、中国に行くが、日本軍につかまり、収容所で召天。四十三才だった。

先日、ベルギーでその収容所でエリック宣教師から聖書を学び、やがて自分は日本で宣教の奉仕をしたいという方にお会いした。「一粒の麦、死なば、多くの果を結ぶべし」(ヨハネ十二の二十四)。

一九九三年九月十九日

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