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人間の寿命

グリム童話の中に、神が人間の寿命を決定する場面がある。

まず動物から。

ロバさん、あなたには三十年の寿命をあげよう。
神様、結構です。私はロバとして汗水流して働くのに三十年は長すぎます。
よし、それなら十八年にしよう。

次は犬さん、あなたにも三十年あげよう。
神様、私ももっと短い方がよいです。
そうか、では十二年にしよう。

次はサルさん、あなたはどうします。
私は十年で結構です。
そうか、それでよいなら十年生きよ。

こんな風に動物の寿命が決められた後に、人間が登場する。人よ、三十年はどうだね。

とんでもありません。短かすぎます。

そうか、それなら動物たちの寿命をプラスしてあげよう。そんなことで人間が人間らしく楽しく生活できるのは、若々しい三十年間。その後は、ロバのように働く十八年。その後は犬のようにほえたり、かみついたり、怒ったりする十二年。そして最後は、人の笑いぐさとなり、サルのような余生十年。合計七十年の寿命となる。

童話とはいえ仲々考えさせられる内容である。

あなたはロバの期間か、犬のそれか、サルの余生か。いずれにしても、本当に神が与えた本当の姿ではありません。

神は良い神様です。人間を苦しませ、悩ませるための人生ではありません。神の意志にキチンと従順して生きるならば、人間として最高の日々を過ごすことができます。

ですから聖書をよく読んでみ心を知り、自分のための神の計画を祈りつつ邁進し、聖霊に充満されて、他者のために与えられた生を、十分に燃やし尽くし、ハレルヤ!感謝しますと凱旋するのです。

一九九四年七月十日

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